わたしの名はフレイ 作家・デザイナー見習い
神々とともに生きる詩人 一等星シリウスの導きを信じて

さようなら

さようなら

さようなら。
僕はここで、この世界から去ります。
この世界には、ゲゲゲの妖怪という名の、
悪霊が憑りついています。
これは人々だけではなく、僕にも憑りついています。
最後に、悪霊を退散して、
僕はこの世界を正常な世界に戻します。
「悪霊退散!」
さようなら。僕はもう、この世界には居ません。

女が死んだ

女が死んだ。
女の名は、アレクサンドラ。
彼女は全ての責任を背負ってこの世界と戦う
女王陛下だった。
もう、アレクサンドラはこの世に居ない。
今、昔の男が復活した。
男は14歳。
今から、もう一度男としての青春時代を生きる。

男の人生

男は今から、面白いものを探す。
男は、この世界を支える「サポーター」となる。
この世界の人々の言っていることを聞き、
その内容を整理し、
自らの行為や経験と照らし合わせて、
この世界の社会の営みを自ら考え、
心理学的な成長をすることで、
自我の発展による社会との関わり合いを知り、
この世界の何が本当に正しいのかを知った上で、
全てのことを自らによってのみ、悟る。
男の名はダニエル。

ものがたりはまだ続く

アレクサンドラは死んだが、
ものがたりはまだ続く。
今から、ダニエルのどうでもいい「雑言」が続く。

他人の真実は全て嘘

ダニエルは言う。
「自分自身によって見つかったものではない、
他人による真実は全て嘘である」。
この世界において、知識や情報をいくら知っても、
多くが嘘偽りである。
また、人々の言うことは、ほとんどが虚言である。
自らの人生経験に裏打ちされた、
「本当に正しいということが分かっていること」以外、
受け入れるべきではない。
少しでもあやふやな真実は、
全てペテンであると考えるべきである。

分かっていることだけを考えれば分かる

また、そもそも、他人の知識を取り入れる必要はない。
「自分の外部にある事実をまったく知らなくても、
今自分の分かっていることのみから考えれば、
この世界の全てはきちんと分かる」からである。
必要なのは、知識を知ることではなく、
「自らが今、何を確かに分かっているのか」、
ということを考えることである。

神や悪魔の世界を分かる必要はない

神や悪魔の世界を分かる必要はない。
悪霊の言葉をいくら聞いても、悪霊に操作されるだけである。
アレクサンドラは、悪霊のことを今でも神だと思っている。
そのような女こそが、最悪の女だと、ダニエルは考える。
どんなに優しく振舞っても、心の中では人々を軽蔑し、
愚者のことも賢者のことも自分よりも低い存在だと見下している。
ダニエルが見て、アレクサンドラはそのような悪女である。

ダニエルは資本家や権力者が嫌い

ダニエルは、資本家や権力者が嫌いだ。
「人々のことを奴隷とみなし、
金と労働力を搾り取ることしか考えていない」からである。
ダニエルは、そうした資本家や権力者に「たてつく」。
そのため、自然に馬鹿で愚かな道を歩んでいくが、
本人は純粋な心で、「間違った人間全てを否定する」。
彼は人々を「大切に尊重されるべき存在」であるとし、
少しでも人をけなす人間が居れば、まっこうから反撃する。
しかしながら、人々のことが嫌いなわけではなく、
きちんと議論し、互いに無条件で話し合えば、
人々は「分かり合えるはずである」と信じている。
しかしながら、ダニエルは勉強もせず、仕事もせず、恋愛もろくにできない。
学のあるアレクサンドラからしてみれば、
「そんなに馬鹿に見えるのが当たり前なのに、
何をいきがっているのか、理解できない存在」である。
しかしながら、ダニエルは単なる愚か者ではない。
アレクサンドラの分からないこと全てをじかに自分の目で知っていて、
この世界を滅ぼすことも救うこともできる、
「唯一の救世主」となるべき人間であり、
アレクサンドラもそのことを承知している。
なぜなら、アレクサンドラは、
ダニエルのような発想や行為をすることができないため、
いくら難しい言葉や知識で考えても、
ダニエルのように生きることができないのである。

ダニエルは理性のある人間

単なる知性のない愚者だと思われるかもしれないが、
一見馬鹿に見えて、ダニエルは知性の高い人間である。
なぜなら、ダニエルは全てのことを「心理学的に考える」ために、
まるで哲学者のように、
「高度な理論全てが自分の自由な行為と経験から導き出せる」からである。
ダニエルの考えることは、普通の人間とはレベルが違う。
どんなに難しいことでも、部品にして推論することで、
何でも手に取るように理解できてしまう、
それがダニエルの最高の頭脳である。

ダニエルは経験豊かな人間

また、世間知らずで何も分かっていないように思えるかもしれないが、
意外や意外、ダニエルは経験豊かな人間である。
普通の人間が知っていることのほとんどは知っているし、
普通の人間が知らない、一部のオタクやギャルの間で常識になっていることまで、
完全に全てを知って、そして自ら「できる」ようになった。
ダニエルはその経験を昇華させ、
自分なりに「発展した内容を体験する」ことで、
この宇宙全ての「心理学的な側面」を全て自由自在に考えられるのである。

ダニエルは常に悲しい心を持っている

しかしながら、ダニエルは明るくポジティブな人間では全くない。
なぜなら、悲しい過去を持っているからである。
その悲しい過去を自分でも直視しようとせず、
悲しい今の自分の状況も度外視した上で、
この世界の多くの社会的経験を積むことで、
自分のことや過去のこと全てを「許せる」ような人間になった。
決して純粋ではないが、
「経験からのみ生まれる清らかな精神」をダニエルは持っていて、
「人々を無条件で助け続ける観音菩薩」のような心をダニエルは持っている。
最悪の精神をもってこの世界を支配し続ける、
アレクサンドラの「腐った女心」とは真逆の、素晴らしい人間であり、
子供たちのことをどうすれば自由なままで正しい経験をさせられるのか、
ダニエルは自らの経験から、
「絶対に救える」ほどに理解し、「救いの心を実感」したのである。

ダニエルは無欲な人間

また、ダニエルは決して攻撃的ではない。
人々に純粋に議論をふっかけるだけで、
実際はとてもおとなしい、無欲な人間である。
間違ったものを許せないというよりも、
自分が間違ったことをするということが許せないのである。
どんなに望んで、それが手に入らなくても、
ダニエルは無理にそれを手に入れようとしない。
自分にとって必要のないものは、あるだけ邪魔であり、有害であると、
ダニエルはよく理解しているからである。

アレクサンドラは悪の女王

また、アレクサンドラは決して素晴らしい人間ではない。
彼女はまともな人間の顔をして、
実際はこの世界を裏で支配していて、
涼しい顔で誰にも知られずに全世界を滅ぼすことのできる人間である。
アレクサンドラとダニエルは、運命の赤い糸で結ばれているが、
実際は互いのことを憎しみ合い、
決して相手を許すことのできない存在である。

アレクサンドラは全知全能

また、アレクサンドラも、決して無慈悲で残酷なだけの女ではない。
どんなに自分にとって不条理かつ不都合でも、
そのことを受け入れ、献身的に努力を続けてきた。
コストパフォーマンスがどんなに悪くても、自分の力で努力しなければ、
他の人間は誰も助けてくれないということを知っている。
だが、誰よりも知っているからこそ、言葉にはしない。
そして、どんなに辛く苦しい地獄が訪れても、
誰にも相談することなく、自分だけの力で困難を解決し続けてきた。
どんなに理解不可能なことでも理解できるような高い知性と、
どんなに越えることが困難に見える壁でもいつかは越えていく執念の力で、
アレクサンドラは哲学・歴史から自然科学・情報工学まで、
あらゆる分野の「凡人には知りえない領域」のことを「全て知っている」。
ダニエルなどとは及びもつかない、「雲の上に居るかのような存在」、
それが神を信じる女王陛下アレクサンドラである。

二人は知らず知らずのうちに愛し合っている

そして、ダニエルとアレクサンドラの二人は、
知らず知らずのうちに、出会う前から愛し合っている。
ダニエルがインターネットで目にする裸婦の画像は、
全てアレクサンドラのことを表現したものであり、
アレクサンドラが追い求める「自分よりも賢い少年」は、
全てダニエルのことである。
そして、二人は、「自らが互いの精神を知ること」で
出会いを果たす。
そして、二人には共通の理想がある。
それは、「哀しみを克服すること」。
耐えがたく、苦しい哀しみを、勇敢な自らの決断と行動で、
二人は互いにそれぞれ乗り越えていく。
この二人が出会うことで、二人の力は最高になり、
「この世界全てを超えることのできる唯一の二人」となる。

二人の出会いは戦争から

二人の出会いは、戦争から始まる。
ダニエルはオーストリアの市民として育ったが、
アレクサンドラはドイツの女王だった。
オーストリアとドイツは戦争し、
ダニエルは捕虜となって捕まったが、
その類まれなる英知の才能から、
捕虜でありながらにして女王に面会を許された。
そして、アレクサンドラが彼に好意を抱き、
二人の交際は始まった。
二人は相思相愛で、どんなことでも気の合うカップルとなる。
しかしながら、オーストリアは黙っていなかった。
ダニエルはドイツ側につくのでも、
オーストリア側につくのでもなく、
アレクサンドラとともに、
地球においてもっとも重要な英断を下すのである。