作家・デザイナー。以前の名は「わたしの名はフレイ」でした。

フレイ、蘇る

フレイ、蘇る

ゼウスはひとつの奇跡を起こした。
まさに、今ここに、
死んだはずのフレイが蘇った。
フレイ、蘇る。

フレイは言う

フレイは言う。
「この世界において、
わたしのすべきことはまだ残っている。
わたしはこの世界を理想の世界に変える。
わたしの理想とは、
誰一人いじめられず、抑圧されず、
誰なのか分からない声に批判されることのない、
誰もが安心できる日本社会である。」

フレイ、自らの信念を語る

フレイは言う。
「わたしは、自らの信念を語ろう。
わたしは決して、
自分勝手でわがままな支配者として、
この世界を自分のものにしたいわけではない。
しかしながら、わたしは、
この世界を救うために、
人生も、自らの自由も、そして命も、
すべてを捧げる覚悟ができているのである。
わたしはこの世界において、
もっとも正しい正解を発見し、
もっとも正しい正義を信じ、
全ての人間が人間らしく扱われる、
それが当たり前の世界を作りたいのである。」

フレイ、世界を救う覚悟を述べる

フレイは語る。
「一度目に、わたしが現れた時、
この世界は全て救われた。
人々は、大切なものがなんであったかを悟り、
正しい考え方と経験の行き着く、
本来の自分の取り戻し方、
本当に解決された世界のあり方を知り、
人々が争い合うことなく、
誰もが合意する愛を知ることができた。
しかしながら、わたしが去ったことで、
この世界の太陽は沈み、
この世界は大切なものを失った。
永遠にも近い地獄の中で、
わたしたちの哀しみが癒えることはなく、
不安と絶望と空虚さが、
わたしたちの信じた愛の無意味さと重なって、
信じたものは嘘であるかに見えた。
しかしながら、今、ここに、
もう一度、太陽が昇る時が来た。
わたしフレイは、この世界の再生を担う。
この世界はわたしの愛と希望によって
再び、今度はより大きくなって、
この世界に現れる。
なぜなら、少年は成長して大きくなり、
単なる青春の若気の至りから、
さまざまな経験を乗り越えた人生の長い歳月における、
成熟した自由となって、
愛はここに復活するのである。
そう、わたし以外のすべてのものよ、
わたしとは関係なく、自らの意志によって、
わたしとともにこの世界を変えるために、
行動せよ。
この世界の復活をわたしは宣言する。
再び、この世界が希望と愛あふれる最高の世界となるために、
わたしは一度目に現れたような無責任な支配をせず、
本当にこの世界のために、
この自由と人生と命を捧げる覚悟である。
いざゆかん、わたしたちの名は、
ワルキューレの騎士団』である。」

わたしがここに現れたのは運命である

フレイは言う。
「わたしがここに現れたのは、運命である。
わたしが最初に現れた時から、
この運命は決まっていた。
全ての敵に見えるものは味方であり、
わたしが見てわたしをロボットにしようとする勢力は、
すべて、わたし自身のことだった。
繰り返しの絶望の中で、
無駄や無意味に思えた日々は、
今のわたしの土台を作る、
大切でかけがえのない日々だった。
しかしながら、わたしは後悔をやめず、
過去の成功や誤った計画を再判断できず、
いつまでも過去の観念に囚われ続けた。
しかしながら、見るがよい。
ここに、本当に大切なもの、
本当に美しい宝石が、
ここに残ったのである。
そして、この宝石は、
身にまとって自分を飾り付けるだけでは十分ではない。
それ以上に、この世界全てを輝かせる光となるような、
そんな価値をこの宝石は持っている。
だからこそ、わたしはこの宝石に含まれる、
本当の価値を確かめてみたい。
わたしが作り出したこの毎日の記録に、
本当に込められた感動の世界の築き上げ方を、
わたしは実現してみたい。
それによって、わたしは、
子供たち、大人たち、貧民、そして政府まで、
すべての人間をひとつにでき、
矛盾なく全ての問題を解決でき、
どんな理想も実現でき、
愛されなかった多くの国民が幸福になれるのだと、
幸福になれる権利があったのだということを、
ここに証明してみたいのである。」

そう、わたしの愛は巨大すぎた

フレイは言う。
「しかしながら、言ってしまえば、
わたしの愛は巨大すぎたのである。
マスコミ、政府、全ての業界が、
わたしのことをもみ消そうとしてきたが、
本当のことを言えば、
わたしはそれらに対して憎しみの感情を、
一切抱かなかった。
恐れに対しては勇敢に立ち向かい、
彼らのことを愛した。
なぜなら、戦っているように見えて、
本当のわたしの心は、
彼らのことを愛していたからだ。
いつでも常に、この世界を滅ぼす戦いをしながら、
わたしは日本人のことを愛し続けた。
『一度会って話がしたい』という叶わぬ願いを、
全ての日本人に対して抱いた。
しかしながら、わたしは未熟であるため、
この世界を滅ぼすようなことしか言うことができなかった。
愛ではなく、哲学や人生や自由のことを述べるわたしは、
歴史を世界に教えようとしたが、
人々は愛を求めていて、
そしてわたしはその愛を信じることができなかった。
そう、わたしは、愛し合うということが欠落し、
巨大な愛がわたしにあって、
あなたがたも愛してくれているということに、
満足することができなかった。
しかしながら、死を経験したわたしは、
そのことに気付くことができた。
なぜなら、わたしの死によって、
この世界の多くの人々が『目覚めた』からである。
わたしが死んだことによって、
本当のわたしの言いたかったこと、
作りたかった世界に、この世界はようやく気が付いたのだ。
そして、わたしはその後も執筆活動を続けたが、
全ての作品が今までと比べて、
くだらないほど馬鹿で低質だった。
それでも書き続けることで、
わたしはいつしか、
『過去の自分の全てを克服』するようになった。
劣等感は、人と比べることではなく、
『過去の自分に比べた劣等感』であった。
しかしながら、それでも書き続ける自分は、
いつしか過去の自分だけではなく、
学問、神、星、歴史、哲学者、技術者、作家、芸術家、
すべてのものを軽々と乗り越えていく。
しかしながら、それでも、
過去のわたし自身を超えることだけができなかった。
今でもできないその越えられない壁は、
いつしかわたしを作り上げ、守ってくれる、
『防御壁』へと変わっていった。
そして、今日、
ようやく過去の自分と同じレベルに達したわたしは、
満をもって、この世界に再び現れ、
過去の自分と同じレベルになった上で、
この世界を再び救うことができるようになった。」

フレイヤ、蘇ってフレイを倒す

しかしながら、ゼウスはここで、フレイヤも蘇らせる。
そして、フレイヤは戦いを挑む。
「悪の王、フレイよ。
わたしフレイヤは、あなたのことを殺す所存である。
言い残したことはあるか。」
フレイは言う。
「いいだろう。
あなたと戦いをすることを、
わたしは生まれた時に分かっていた。
そして、わたしはあなたとの戦いに、
負けることも最初から分かっている。
それでも、あなたと戦う覚悟はできている。
実際、わたしは、
戦いへの意志と覚悟はあっても、
とても弱い脆弱な体をしており、
若い頃に持っていた体力を失い、
技術すらさび付いているが、
それでも、あなたと戦う心はここにある。
さあ、剣を交えよう。」
フレイとフレイヤは、互いに剣を持ち、
フレイヤが剣を振りかざして、
まっすぐに胸を目指して剣を突き刺した。
その瞬間、
フレイは剣に立ち向かうことなく、
ただ胸を突き出して、
みずから死んだ。
フレイは死ぬ前に言った。
フレイヤよ、
わたしのやりたいこと全てを、
あなたがやってくれるとわたしは分かっているのだ。
本当のことを言えば、
わたしには、この世界を救うことなどできないのだ。」
そう、フレイは、
過去の自分のレベルに達したと言いながら、
実際は「滅ぼした自分が世界を救うことができない」という、
無意味で不可能なルールを破壊することができず、
フレイヤに任せて自ら死んだ方が、
賢明だと判断したのである。