わたしの名はフレイ 作家・デザイナー見習い
神々とともに生きる詩人 一等星シリウスの導きを信じて

気象

地球は空気の惑星

地球の周りには空気がある。この空気のことを大気と言う。気象学は、この空気の現象を考える学問である。

月のように、空気の無い星では、気象現象は起きない。地球の周りに空気があるからこそ、気象現象は起きる。

気象の基本は、「水」「空気」「雲」「雨」である。

簡単に説明すると

空から降った雨は、地表を流れて川となり、海にそそぐ。

海にそそがれた水は、空気の水を含む性質によって蒸発して空気中に含まれる。太陽によって温められた空気はたくさんの水を含んで軽くなり、上昇気流となる。

その湿った空気は、高度が高くなって気圧が低くなることで膨張し、断熱変化(空気の自分だけによる温度の変化)によって気温が低くなる。飽和水蒸気量の限界を超えると、空気中から溢れて出てくる。この水の粒が雲である。

また、たくさんの雲が発生した場合は、厚い雲の中で、たくさんの水の粒同士が繋がって水滴となり、落下して雨となる。

ここでは、空気の水を含む性質と、気温の断熱変化、蒸発と雲の発生について説明する。

A. 空気の性質 - 1.水を含む

空気には、不思議な性質がある。その1つが、「水を含む」という性質である。

まるでティッシュペーパーやスポンジのように、目には見えないが、空気の性質として、「水を含む」という性質がある。

吸い取る、溶け込む、という言い方をしても良い。

この含まれる水の含有量について、含まれる水の量が多いほど、空気は湿った空気になる。水の量が少ないと、空気は乾いた空気になる。これを「湿度」と言う。

含有量には限度がある。限度を超えると、水は溢れ出して、それ以上含むことが出来なくなる。

そして、この限度は気温によって変わる。気温が高温であると、含むことのできる限度は大きくなり、たくさんの水を含むことができるようになる。逆に、気温が低温になると、同じ空気の量であっても、含むことのできる水の量は少なくなる。

限度がいっぱいになった時、もう水を含むことは出来なくなる。このことを「飽和」と言う。そして、水を含める限度のことを、飽和水蒸気量、あるいは飽和水蒸気圧と呼ぶ。

飽和量は、グラフにすると、気温が高くなればなるほど、右肩上がりに飽和量が増えていく。

飽和した時の湿度を「湿度100%」と表現するが、同じ湿度100%であっても、気温が高い場合と低い場合では、その水の量は変わってくる。気温30℃で湿度が50%だった場合、そのままの空気を気温20℃に冷やすと湿度が50%以上になって、気温10℃では湿度が100%を超えるかもしれない。この時、空気は飽和し、水が溢れだして出てくることになる。

A. 空気の性質 - 2.気温は変化する

空気の2つ目の性質として、気温が変化する、ということが挙げられる。そして、空気は「断熱変化」と呼ばれる、「外部からエネルギーを加えなくても、自分で気温が変化する」という性質を持つ。

断熱変化とは、外部からエネルギーを加える(たとえばストーブで燃やして空気を暖める)」ということではなく、自分だけの力で温度が変化する、ということである。

空気の断熱変化は、「圧縮すると気温が高くなり(断熱圧縮)、膨張すると気温が低くなる(断熱膨張)」。

B. 大気とは

地球の周りには、大気が存在する。大気は、重力によって地球の周りに引きつけられている。

大気は、高度が低いほど圧力が高く、高度が高いほど圧力が低い。

C. 空気には重さがある

空気には重さがある。そして、この重さも、気温によって変わる。気温が高くなると、空気の重さは軽くなる。気温が低くなると、空気の重さは重くなる。

熱気球を考えてほしい。熱気球の中で温められた空気は軽くなり、上へと上昇していく。

蒸発と雲・雨の発生

ここまでの知識を基に蒸発と雲の発生を考えてみよう。

たくさんの海水が溜まった海において、空気は水を含むため、海水は蒸発して海の上空の空気に含まれる。

空気は太陽光によって温められたたくさんのあたたかい空気になる。空気があたたかくなると、蒸発する空気が多くなって、空気はたくさんの水を含むようになる。

また、あたためられた空気は、軽くなる。軽くなると、たくさんの水蒸気を含んだ湿った空気が上へと上昇する(上昇気流)。

上へと上がっていくと、高度が高くなり、気圧が低くなる。

気圧の低い高度へと上昇気流が上がっていくことで、空気は膨張して気温が低くなり、飽和量は少なくなる。これによって、水の粒が溢れて出てくる。これが雲である。

普通は、ここで、雲が発生して終わりである。

だが、夏の入道雲のように、上昇気流がたくさん発生すると、雲がとてもたくさん発生することになる。これによって雲は厚い雲の層になる。

厚い雲の中では、水の粒がたくさん発生する。水の粒は、たくさんの粒が繋がり合って水滴となる。これは下へと落下する。これが雨である。

これが、気象における雲と雨の発生の仕組みである。

雪の発生

積乱雲のように、とても高い高度に厚い雲が発生すると、気温が低く、水の粒が氷の粒になることがある。

これがゆっくりと発生した場合、氷の粒同士が繋がり合って、大きな雪の結晶になる。

下にある空気が暖かい場合は、氷は溶けて雨になる。だが、冬のように下にある空気も冷たい場合は、氷の結晶はそのまま雪として降ってくる。

また、急速に氷の粒が発生した時は、あられやひょうのように、大きな塊になって降ってくることがある。

雪の結晶は、とてもきれいな形をしている。氷の粒がゆっくりと冷やされながら形になっていくことで、幾何学的な雪の結晶になる。

火山の火口から発生するマグマなども、地表に出ることなく、地中でゆっくりと冷やされると、綺麗な結晶としてマグマが固まることがある。これによって、ダイヤモンドやルビー、サファイアなどの宝石や、その他の鉱物が生成される。

雷の発生

ものは、こすれ合ったりぶつかり合ったりした時に、電気を発生させることがある。これを静電気と言う。

積乱雲のような分厚い雲が発生した時、水や氷の粒がぶつかり合い、こすれ合って、静電気を発生することがある。

これはとても大きな静電気となって、雲の中や地上に放電することがある。これを、雷と言う。

雷は、静電気が放電した時に音と光になって空気中を伝わってくる。空気の振動である音よりも、光の方が伝わるのが速いため、まず光の「ピカッ」が伝わり、数秒経ってから音の「ゴロゴロ」や「ドーン」が聞こえる。

上昇気流の種類

先に話したように、上昇気流が出来ると雲が出来て、雨が降る。

そして、上昇気流が生まれるのには、いくつかの種類がある。その主な例を挙げよう。

ア. あたためられた空気が軽くなって上昇する

まず一つ目は、あたためられた空気が軽くなって上昇すること。

イ. 風がぶつかり合う

二つ目は、風がぶつかり合うことから上へ向かって上昇気流が発生する。

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ウ. 風が山にあたる

三つ目は、風が山にあたる。

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エ. 前線

四つ目は、前線である。

低気圧

海上などで温められた空気は、軽くなって上へと上昇する。だが、この時、その場所で何が起きるだろうか?

それは、上へと空気が上昇したことで、気圧が少なくなって低気圧となる。

低気圧となると、周りから空気を引き寄せる。これが、先に挙げた二番目の、「風がぶつかり合う」ことを発生させる。

また、これは気体が液化して熱を放出するため、熱くなってどんどん発達する。これが、低気圧における雲の発生である。

低気圧には、雲と雨が発生しやすく、天気は悪くなる。

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高気圧

また、上昇した空気は冷やされて下へと向かうため、周りに「対流」が起きる。この時、下へ向かった空気は高気圧になる。

下へと下がった空気は、圧縮されて熱くなり、飽和水蒸気圧が上がる。このため、高気圧では雲が消える。

高気圧は天気が良くなる。

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前線

地球上には、北極や南極に冷たい空気があり、赤道付近には暖かい空気がある。

この両者のせめぎ合いは、おしくらまんじゅうのようになる。

寒冷前線

冷たい空気が優勢の場合は、冷たい空気は重いため、寒気は下へともぐりこむように進む。暖気はその上を進み、そこに上昇気流が出来る。これを、寒冷前線と呼ぶ。

下へともぐりこむように進むため、急激な変化が現れる。このため、強い雨が降る。

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寒冷前線は、寒い方から暑い方へと進んでいく。また、前線の通過後は気温が下がる。

温暖前線

暖かい空気が優勢の時は、軽い空気である暖気は上へと上がって進む。そこに上昇気流が出来る。これを、温暖前線と呼ぶ。

緩やかに這い上がるように進むため、長くおだやかな雨が降る。

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温暖前線は、暑い方から寒い方へと進んでいく。また、前線の通過後は気温が上がる。

寒冷前線温暖前線のあるところは、天気が悪くなる。

停滞前線

どちらの勢力も拮抗している時は、停滞前線と呼ぶ。

天気図の前線

前線は、天気図では以下のように表す。

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フェーン現象

また、風が山に向いて吹いた場合の現象として、フェーン現象とよばれる現象がある。

山に向かって吹いた風は上昇し、雲を形成して雨を降らせるが、この空気は渇いた空気になって、山を越えて進んでいく。

この渇いた空気は、下落することで圧縮され、乾燥した熱い空気になる。

このように、日本海側から吹いた風が、太平洋側に向かうと、日本海側で雨や雪を降らせるため、太平洋側では、渇いた暑い空気の風になる。

これをフェーン現象と言う。

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天気予報の基本

前回までの復習。

1.低気圧は、雲と雨が発生し、天気が悪くなる。

2.高気圧は、天気が良くなる。

3.前線は、天気が悪くなる。

天気図

予報のための基本は天気図である。

天気図は、地図の上に今の高気圧、低気圧、前線の様子を描いたもの。

全国の測候所で観測された「温度」「気圧」「風向」「風力」を基に描かれている。

手書きする時は、高気圧の部分や低気圧の部分を線で結び、前線などを描きこむ。

だが、これはあくまで「今の天気」である。では、天気がこれからどのように「変化」していくかを知るためにどうすれば良いのだろうか。

偏西風

天気の基本的法則として、日本限定の話として、「天気は西から東へ移動する」ということがある。

これは、日本周辺の対流とそれによる偏西風によるものである。

地球上には「大気の大循環」と呼ばれる、大きな対流(空気が低気圧と高気圧の地点を結んでぐるぐる回っている場所)がいくつかあり、日本の周辺の北半球には3つほど対流がある。低気圧の部分を低圧帯、高気圧の部分を高圧帯と呼ぶ。

このことによって、日本の周辺では、南から北へと風が流れようとしている。だが、この風はまっすぐには流れない。地球が回転しているために、この風は「西から東へ」と流れる。これを、偏西風と言う。(この力の変化のことをコリオリの力と言う。)

偏西風が西から東に吹いていることで、日本の周辺では、西から東に天気が変化する。

これが、天気予報のための基本である。今からどのように天気が変化するかを見るためには、西の空、西の天気を見れば良い。

大気の大循環があることで、地球上の生物環境はとても大きな恩恵を受けている。対流は、温められた鍋のようなものでも発生するが、対流が無かったとしたら、温められた部分ばかりが熱くなって、全体の鍋の水を温めることは出来ない。大気の大循環も同じで、もし大循環がなかったとしたら、放っておくと北極・南極はものすごく寒くなり、赤道付近はものすごく熱くなってしまう。大気の大循環が地球にあるおかげで、北は寒すぎず、南は暑すぎない、空気の「熱の循環」が行われる。